失ったものを取り戻すのは難しい。
断捨離という言葉や習慣が浸透したが、断捨離は貧乏人はしないほうがいいと思う。(貧乏人=自分、自分に言い聞かせているだけだ。)

ゴミ箱に入れたもの、可燃物、これらは焼却処分だ。
あの子からもらった誕生日のメッセージカードも、資格試験の案内書も、幼い頃親に褒めてもらえた絵も。
灰。
灰、灰。土に還る。
ばらばらになってしまった。





なんでこんな思いをして、日々を過ごさないといけないの。
病気になる前は、普通に一人で好きな時に出かけられるし、同仕様もない夜にコンビニにも行けるし、電車だってバスだってなんだって何処までも乗れた。どこまでだって歩けた、なんなら走れた。

昔はそうやって同仕様もなさを希釈していたから、特に楽しいことが無くても、楽しいと思えなくても、やっていけたんだと思う。
今はそれが出来ないから、希釈できないままウォッカの原液に胃を浸けているような気分だ。

こんな日々に希望を見出すことは残酷だ。